希彩日記

2010年9月 7日 火曜日

からだ全体を診察する東洋医学

こんにちは、希彩はり灸院の古屋です。先月、8月7日に立秋を向かえました。秋の気が徐々に増していき、夏の気は少しずつ勢いを落としていく、はずなのですが・・・。この残暑、残りの割には厳 しいですね!7月や8月の暑さよりも、なんとなく身にこたえる感じがしませんか?それは、長い暑い日の疲れ、そして冷房や冷たいものでの体の冷えも原因の ひとつですが、体のほうは徐々に秋の体になってきているからなんです。実際の気候との間にギャップが生じているんですね。必ず来る楽しい秋に備え、いっそ う体調を整えて、この暑さを乗り切りましょう。

さて、東洋医学である経絡治療では、症状にかかわらず、必ずからだ全体の状態を知り、「証」という治療方針を立てて治療します。そのために重要な診察のひとつが、体に直接触れて診る「切診」という診察法です。

Q からだ全体を診察するのはなぜ?

A 例えば、症状が腰痛ひとつだとしても、その腰痛を引き起こしている体の状態を知ることが必要です。 顔が赤くて、首も熱い、肩は硬めで皮膚がつっぱているな、とか。けれど、足は冷たくて足裏に汗をかいていて、左アキレス腱の内側が窪んで張りがないな、と か。弱っている経絡やツボに触れるとどう変化するかとか、体や部分的な上下、左右で温度差、ざらつき、凹みなど、色々なことを知って、証に つなげます。また、はりをすると、腰の張りが緩んだり、弱さに力が入ったり、顔の赤みが取れて、足が温かくなったりと、色々変化するので、行った治療が適切であっ たか、次に何をすれがよいかを確認しながら治療を進めていきます。

Q お腹を触って何を診てるの?

A お腹を診ることを腹診といい、これも切診のひとつです。体の働きである、東洋医学の五臓の虚実を診ます。虚とは、生気が不足した状態をいい、実とは、生気 の働きを邪魔する余分なものが増えた状態をいいます。お腹でも、体全体のバランス、状態を知るわけです。お腹で虚実が混在しているということは、歪な形に なっているということです。診るときには、そーっと、皮膚表面をなでるようにして診ます。そうして、五臓の気の働きを診るのです。治療をすると、張りや艶 がなかったところが、ふっくらとして艶が出てきます。また、強張ってがさついていたようなところは、緩やかで滑らかになります。体が改善したことを示して います。

Q 脉で何を診てるの?

A 脉を診ることを脉診といいます。東洋医学・経絡治療では、「脉状診」といって、脈拍数(遅数)だけでなく、脉が皮膚に近いところを打っているのか、それと も深いところで打っているのか(浮沈)、また力があるかないか(虚実)も診ます。これによって、体力や病気の勢いなどを知り、使う鍼の種類、鍼の刺し方が 決まります。また、「比較脉診」といって、右手の浅いところ3経、深いところ3経、左手の浅いところ3経、深いところ3経、合わせて12経脈の状態を診ま す。それぞれの経がどのような脈であるかで、体の状態を知ることができます。治療をすると脉も変化しますので、行った治療が適切であったか、次に何をすれ がよいかを確認しながら治療を進めていくことができます。

実際、「今、なにをしているんですか?」とか、「何を診てるんですか?」といった質問はとても多いです。治療中は、診察と痛くないはりの繰り返しになるので、「いつ、はりをするんですか?」(『いろんなところを触っているだけで』なんて聞こえてきそう)と聞かれることもあります。

経絡治療は、とにかく現代医学ではなくて東洋医学なんです。そして、はりを刺すことは、手段であって目的ではないんですね。目的は、病を治すことなんです。

初めての場合は、どういう治療なのかわからない不安もあるので、できるだけしていることを説明しながら治療するようにしています。けど、途中での、質問の過剰連発や五臓などの東洋医学概論の質問は、治療が中断してしまうので充分答えられませんが、ご了承くださいね。

  
 【今週の花】            【8月19日 撮影】


夏バテ 秋の体調不良に
身体全体を診察・治療する東洋医学
希彩はり灸院 古屋公久


投稿者 希彩はり灸院

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