眉間の青筋
2011.10.24更新
こんにちは、希彩はり灸院の古屋です。
今回は、小児はりにまつわる質問から。
Q 「眉間に青筋のある子は、「癇が強い」って、本当でしょうか?」
A お子さんの様子が心配で、気になる所かと思いますが、私の見解は、これは違う様に考えています。
ここで確認。見えている青筋は、ずばり静脈です。
子供は皮膚が薄いので、よく見えることが多いです。ですから、小児はりを受けに来た癇の強い子も、見えることが多いですね。
五臓に「肝」というのがあり、その五志が「怒」、五色が「青」なのです。このこと自体は、施術方針を立てることにとても大切なことなのですが、「眉間の青筋」が何を意味するのかを考える必要があります。
まず、顔面診で肝の変化を診る場所は、「霊枢 五色篇」によれば鼻筋。眉間では別の臓の状態を診ます。ただ、青筋の場所を見たならば、それは子供の小さい顔の中で鼻筋のようにも思えますね。ですがそれは、血管の走行によるものです。そして、顔面診で臓の変化を色の変化で診る場合は、もっと面として判断します。(また、赤みの部位や体の状態によっては額など、他の場所に変化が現れることもあります。)
そして、癇が強い状態というのは気が上がっている状態ですので、血管が怒張し、濃く見える可能性があります。
もちろん、起こっているとき、泣いているときに、普段より目立つのは当然ですし、気持ちが落ち着いたら治まり、癇が強いのが治ったら薄くなることもあります。
癇が強いという事は、ストレスを感じやすい状態です。お子さんだけでなく、保護者の方もお疲れのことでしょう。小児はりを知っていただければと思います。
ちなみに、疳の虫といった場合、癇が強い(癇癪)を含めた小児神経症のほか、「疳」とは小児の疾病を表す概念ですので、小児の症状全般ともいえます。
昔から受け継がれてきた小児はり
希彩はり灸院 古屋公久
【今週の花:左の写真のバラは「ブラッドオレンジ」いい香りがします。右の写真は、「アジサイ」と・・・、忘れてしまいました】
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