2011.07.25更新

こんにちは、希彩はり灸院の古屋です。

先週は大型台風6号の影響で早くから天候不順が続き、その後比較的過ごしやすい日々が続いていますね。数日前の天気予報では、台風一過で猛暑再来かと思っていましたが、今日になっては、なんと今週いっぱいは過ごしやすそうです。

さて、そんな今日、暦では8月8日の立秋を前に「夏の土用」に当たります。7月20日に土用入りし、翌21日が土用の丑の日でもありました。立秋は秋気が出始める時期ですから、夏気がもっとも盛んな夏至以降、今が暑さのピークとなる時季です(のはずなんです

そこで、熱中症のお話。

熱中症は、熱の発散が間に合わなかったり、汗のかけない(出ない)ために体内に熱がこもったか、汗をかいて(自然発汗も含む)水分補給が間に合わず、相対的に熱が盛んになった状態といえます。東洋医学では暑気中(しょきあたり)といいます。体が健康であれば害のない暑気も、体力に勝る暑気であったり、体の不調があればこそ暑邪に変貌して、体を侵すのです。

暑邪は陽気ですから、人の体の陽の部分、つまり上の方(上焦)を侵して症状を現します。のぼせ・ほてり・のどの渇き・動悸・頭痛・めまいなど。その症状も陽的に急変し激しいもの。そんなときは、暑邪が充満している上昇は冷やすようにし、体内の熱のバランスをとるためにも、水分補給は温かい物にしましょう。

これを間違えて、冷房の利いた部屋に入ったり、冷たいものを飲んで、体の外も中も急激に冷やすような '' 余計なこと '' をすると、必要分の陽気も体全体で損ない、しかも冷え(寒邪)が入り込み、だるさ・食欲不振・下痢などの冷え症状が現れます。そんなときはもちろん、陽気を回復させるため、体を温めましょう。

熱中症にならなくても、「夏は暑く、汗が出るもの」それが自然なことです。その状態を避けようと冷房で冷やしすぎたり、冷たいものを食べたり飲んだりすることが、夏ばてにつながります。特に飲食は後天の気の源です。食べ物・飲み物で体を冷やして涼しくなろうという考えはなくしたいものです。

現代医学的に考えてみても、冷たいもので胃腸を冷やすと、当然そこの血流が悪くなり、動きも悪く機能・代謝が低下します。胃腸にとどまらず、周囲の臓器(膀胱、大腸、子宮や卵巣も含みます)をも。そして冷えた状態を回復させるために、体力を消耗します。また、冬と勘違いして脂肪を蓄えようとして太る原因にもなります。

そして、夏の過ごし方を間違えた時、そのしっぺ返しが、秋や冬へと続きます。

是非、目先の欲望に負けず、この夏をお過ごし下さい。

   
 【父の日の絵 作:長男】               【6月22日 撮影 :ひまわり と 芍薬】


熱中症予防や夏場の胃腸障害にも痛くない鍼灸治療
希彩はり灸院 古屋公久

投稿者: 制作管理者

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